遠藤 青汁のやすらぎ
母乳から伝わる乳児への影響
脂肪に溶けやすい性質をもつダイオキシンは、母乳を通じても排出されるが、乳児に与える影響は軽視できない。
しかし、母乳には子供の成長に必要なものをすべて備えていることなどメリットも大きい。
正しい食生活を通じて、日ごろから緑黄色野菜などの摂取を心がけ、ダイオキシンを糞中へ排出促進させることで、すこしでも胎児や乳児への影響を減らすことが望まれる。
かつては「役に立たない食べ物のカス」として扱われた食物繊維の効果が見直されているが、野菜や果物の中には、腸を健やかに保つ繊維だけでなく、細胞の老化を防ぐ抗酸化物質、現代病であるアレルギーの発生を抑える成分なども含まれていることが明らかになっている。
もちろん、ビタミンやミネラル、酵素など生命の維持に欠かせない成分も豊富だ。厚生省保健医療局が指導している「成人病予防のための食生活指針9箇条」にも、「生野菜、緑黄色野菜でガンを予防」と記されている。
食持繊維と葉緑素に富んだ野菜は、ダイオキシンの体外排出にも有効だ。食物繊維は、消化吸収されにくくそのまま腸へ運ばれるので、便のカサが増し、腸壁への刺激がその分強くなる。この刺激によって便秘も解消される。
腸内で蓄積された有害物質も、血液に再吸収されることなく排出されるというわけだ。
快食快便は健康のしるし
食生活の欧米化が進み、加工食品の消費が増えるにつれて動物性脂肪の摂取量が増加、その逆に、野菜や穀類、豆類など食物繊維に、富んだ食べ物の摂取量は減っている。そのため、ガンや心臓病など成人病にかかる人が増えている。
「快食、快便」は健康のしるしだが、欧米化の食事ばかりだと、蛋白質、脂肪が多く食持繊維が足りなくなる。そこで、繊維に富み成人病予防や毒物排出に有効な緑黄色野菜を毎日の食生活に、積極的に採り入れることが望まれる。
食物繊維を含んだ野菜は、なるべく自然のかたちで摂るのが望ましいが、身近な手段として、ジュースから摂ってもよいだろう。その際、野菜の繊維が豊富に含まれたジュースを選ぶことが大切だ。
ダイオキシンによる汚染の実態は、まだ明らかにはなっていないが、目に見えない、しかも子孫にも及ぶほどの影響を、すこしでも軽減してゆくために、食生活の改善などに知恵と努力が求められている。
(産経新聞10・8・25より)
ダイオキシン
一般的には環境ホルモンの一種である有機塩素系化合物で体内の脂肪組織に蓄積されていく。他の生物を食べることによっても暴露(汚染)を受ける。
環境ホルモン
合成化学物質(外因性内分泌攪乱物質)のことで、構造はホルモンとは違うが性質が似ているため人体が錯覚して反応し、その為ホルモンが行き場を失い、身体に変調をおこさせたりする物質。
人体への影響
成人男性の精子の減少、前立腺肥大など。乳幼児の生殖器障害全般。特に男性の精巣ガン。情緒障害や知能低下。女性の早熟化、子宮内膜症などに陥るといわれている。
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